ソラリアクリニック東京は社会福祉法人 仁生社 江戸川病院と連携して
BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)による治療を行っています。
江戸川病院における特定臨床研究について
・フェイズ1再発乳がんに対しての特定臨床研究 [詳しくはこちら]
⇒放射線治療後再発乳がんを対象としたBNCTパイロット試験の経過報告[詳しくはこちら]
・フェイズ2FDG-PET 陽性の浅在性腫瘍に対する特定臨床研究 [詳しくはこちら]
- BNCTとは?-
ABOUT
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、エネルギーの低い中性子とがん細胞・組織に集積するホウ素化合の反応を利用して、がん細胞を破壊する、最先端の放射線がん治療法です。BNCTは、「Boron:ホウ素」「Neutron:中性子」「Capture:捕捉する」「Therapy:療法」の頭文字から成っています。 日本語では「ホウ素中性子捕捉療法」といいます。
【BNCTによる治療の特徴】
01. 細胞選択的
BNCTは癌を細胞単位で選択し破壊します。そのため正常細胞には影響は少なくなります。
02. 領域選択的
「放射線治療(陽子線・重粒子線含む)」では、正常細胞とがん細胞が同じような影響を受けます。 そのため、正確に照射領域を決定し、正常な細胞にダメージを与えないことが重要になります。
※「放射線治療(一般放射線治療・陽子線・重粒子線含む)」では、がん細胞と正常細胞の区別ができません。 よってBNCTは身体への負担の少ない癌治療といえます。
- 治療のしくみ -
METHOD OF TREATMENT
ホウ素化合物と中性子が衝突し、核分裂によって生じる 粒子線の一種「α線」によって がん細胞だけを内側から死滅させます。 正常細胞はそのまま戻ります。 *癌細胞と正常細胞の混在も対応できます。

BNCTは最先端の放射線がん治療法の1つです。ホウ素に中性子を当てると、細胞1つ分程度の距離しか飛ばない粒子(アルファ線とリチウム粒子)が発生します。この原理を利用して、ホウ素をがん細胞にできるだけ選択的に取り込ませてがん細胞を破壊します。
- BNCTの適応 -
ADAPTATION
下記はBNCT、X線放射線治療、粒子線治療の適応領域を表した図です。

放射線治療との違い
放射線治療は、陽子線治療や重粒子線治療、定位放射線・マクロ的ピンポイント照射など大きく進展しました。 これらの治療法では領域選択性は抜群の精度を有します。 しかし、がんを細胞レベルで区別することはできず、本質的にはなんら手術切除と変わりません。 X線、重粒子線、陽子線は、照射の必要が無い正常な細胞へも影響を与えます。
BNCTは、正常な神経細胞を保護し、がん細胞を選択して、ミクロン単位で一つ一つ死滅させる治療法です。 また、従来の放射線治療では、正常な細胞へ影響が少ないように、数十回程度に分けて照射します。そのため、治療には1か月以上かかります。 しかし、BNCTでは、正常な細胞への影響が少ないことから、原則的に1回の照射で治療が完了します。 従来の放射線治療と比較して、BNCTの副作用は少ないです。
当院のBNCT症例
放射線治療後再発乳がんを対象としたBNCTのパイロット試験を2023年7月5日より5例の試験を開始いたしました。経過報告より一部症例を掲載します。
症例1. 広範囲のPET集積が腫瘤より播種している患者様

上記PET-CT のように腫瘍の取り込みだけでなく、皮膚への播種病変への取り込みも無くなって、普通の放射線治療や粒子線治療( 重粒子線や陽子線) と違ってBNCT では播種に強い、というのが示されたかと考えております。
症例2. かなり大きめの腫瘍かつ肺の転移などがある患者様

1か月後のCT ではあまり変化はなかったのですが、2か月後では内部に空洞ができ、かなり腫瘍は小さくなっておりました。また胸水の増加などが認められますが、全身状態に大きな変化はありませんでした。
症例3. 腫瘍マーカー(CEA) が治療前13の患者様

上記の写真は半年後のPET-CT です。CT では残存しているように見えますが、PET の集積はなく、照射部位は死骸と考えております。腫瘍マーカーは2か月後には4と基準値以内になり、Grade2以上の副作用は認めておりません。
症例4. 皮膚に多発性の再発を来した症例の患者様

患者さんも多くの腫瘤で小さくと小さくなっているのを自覚されていました。(写真の光具合などが異なり、照射した翌日の写真が左、1か月後が右となりますが、写真でも小さくなっているのがわかるかと思います)
放射線治療後再発乳がんを対象としたBNCTパイロット試験の経過報告[詳しくはこちら]
副作用について
BNCT ではホウ素の薬が集まる腫瘍しかダメージを受けない、と説明されがちです。 しかし、実際には正常組織の一部にもホウ素薬剤が集まり、副作用を生じることもあります。副作用については治療前に医師から詳しく説明致します。
- 治療の流れ -
FLOW OF TREATMENT
BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)では、以下の様な仕組みでがん治療を行います。

カウンセリング・診察
現在の状態とこれまでの治療経緯をお伺いし、治療を行えるかの診断を行います。


予 備 試 験
FDG-PET陽性表在性腫瘍に対するホウ素中性子捕捉療法の予備試験を行います。


治 療
事前にホウ素化合物を点滴によって投与します。そこに中性子線を照射することで、ホウ素の核分裂を誘発し、BNCT治療を行います。


カウンセリング・診察
治療後に診察を行い、今後について相談します。

- 施設について -
CENTER
BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)による治療を江戸川病院のBNCT棟によって行っています。

- 交通のご案内 -
ACCESS

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